スペイン関連書籍 「エル・ブリ想像もつかない味」山本益博
Posted by イガ at 20:23
「エル・ブリ想像もつかない味」山本益博
料理研究家の山本益博氏がスペインのカタルーニャ地方にあるレストラン「エル・ブリ」に挑みます。
![]() | エル・ブリ 想像もつかない味 (光文社新書) 山本 益博 光文社 2002-10-17 by G-Tools |
エル・ブリを知ってますか?
エル・ブリはスペインのカタルーニャ地方にあるレストランで、1997年にミシュランで三ツ星を獲得してから世界でもっとも予約を取ることが難しいレストランと言われています。
ボクはエル・ブリがどんなレストランなのかほとんど知りませんでしたが、以前テレビでそんな紹介を見たので「ふぅーん」と思いながら本書を見つけて読んでみました。
ちなみにエル・ブリはel Bulliと綴り、スペイン語を知っている方は「エル・ブジじゃねーの?」と思うかもしれませんが、カタランではエル・ブリと発音するのだそうです。(ちなみに意味はブルドッグ)
これは哲学書ですね
著者の山本益博氏は料理評論家で、今までにフランス料理を3000回も食べた方だそうです。その著者がエル・ブリの至極の料理に挑む、というのが本書のテーマです。
エル・ブリはカタルーニャ地方にあってカタルーニャ出身のフェラン・アドリアがシェフである、というだけでスペイン料理の店ではありません。読み進めてそのことを知った時点でボクは「あら?」と拍子抜けした気分になりました。
本書のタイトルの「想像もつかない味」の意味するところはシェフ、フェラン・アドリアの料理哲学にあります。彼の料理はとても前衛的で、彼がもっとも大事にしているのはお客を驚かせることのようです。趣向を凝らしてビックリさせるのが彼の料理なのです。
初めはそういった奇をてらう料理というものに反感を覚えましたが、第4章のフェラン・アドリアのインタビューで彼の料理に対する考え方や方向性を読むと「なるほど、そういう考え方もアリなのかな、むむむ」と納得できたりします。
概念と先入観
以前どこかで読んだのですが、人(というか生き物)は常に概念という先入観でものを見たり考えたりするそうです。例えば机の上にミカンがあった場合、過去にミカンを食べたこのある人はそれを見ただけでミカンであると認識できるし、食べる前にミカンの味を想像することができます。
ところが概念という先入観がないと、まず机の上に物が載っているという認識から始めて、形が丸い、色がオレンジ色、匂ってみると柑橘の香り、そしてかじってみてミカンの味がしたところで初めて「これはミカンである」と判断することになるそうです。
要するにどんな場合でも概念という先入観に縛られて生きていることになりますが、フェラン・アドリアという人は「料理は食事である」という概念自体を変えようとしているように思います。天才ってやつでしょうか。
先人の言葉
本の最初の方で辻静雄さんという料理研究家のインタビューが引用されていました。印象的だったのでご紹介します。
日本人である我々が、フランス料理のことを知ろうと思ったら、まず1000回ほど食べてみることが必要ではないでしょうか。それくらい食べてみれば、フランス料理というのがどんなものか、多少はわかってくるものです。
と、フランス料理に携わる者の姿勢について述べています。
これを読んだとき「そのままフラメンコにも当てはまるなぁ」と思いました。フラメンコをやる人はたくさん観たり聴いたりすることが絶対に必要ですからね。
フランス料理をほとんど知らずに一生懸命フランス料理を作ろうとしている人になっていませんかね?作るのが楽しいのは分かるんですが、こういう人結構多いんじゃね?と思ってしまいました。
というわけで、予想外に示唆に富んだ本だった気がします。
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最近テレビの『サザエさん』がマイブーム。昭和の香りがいいなー、と思うんです。年とったのかな。
























