フラメンコお役立ち情報 カンテ・フラメンコで音叉を使って自分のキーを求める方法
Posted by イガ at 19:46
ギターがあれば問題ないんですが、ギターがないときは音叉(おんさ)を使って音を求めることができます。
ボクはかなり前からこの方法を利用していますが、はっきり言ってかなり小賢しいやり方です。なので万人向けではないと思いますがよろしければどうぞ。
自分のキーで唄おう
自分に合わないキーで唄うより、合ったキーで唄った方がいいですよね。キーが高すぎたり低すぎたりしたら唄いづらいですよね。
そのためにフラメンコではギターに変調器(カポタスト、またはセヒージャ)を付けて唄い手の調子に合わせて調を上げ下げします。
しかしギターがいないときに音がとれなくて困るので、そんなときは音叉を使って基準となる音を求めることができます。
![]() | キクタニ 音叉 TF-A(キクタニ) キクタニ by G-Tools |
または、音叉の代わりに楽器の調律用のチューナーを使うのもひとつの方法です。
![]() | セイコー・ギター&ベースチューナーSAT100(カーボンレッド) セイコーエスヤード by G-Tools |
調べ方は以下のとおり、たったの2ステップです。
1)曲種ごとの調と自分のカポタストの位置関係を把握する
2)音叉でラの音を拾い、自分の調を探す
そいじゃ、詳しく説明しますね。
1)曲種ごとの調と自分のカポタストの位置関係を把握する
フラメンコではいろんな曲種があって、曲種によって演奏される調が違います。そして人によってカポタストの位置が変わります。
それら曲種、調、カポタストの関係をまとめたのが次のフラメンコの調対応表です。
フラメンコの調対応表
フラメンコの調対応表の見方
左側の淡いグレー部分:調
右側の淡いグレー部分:その調で演奏される曲種
上のグレー部分:音叉のA(ラ)からの半音階
中央のデータ部分:ギターのポジション(フレット数)
中央のデータ部分の色は大体の目安です。
ブルー~紫:男性
紫~ピンク:女性
フラメンコの調対応表の使い方
順引き:例えば男性でブレリアをポル・メディオの1で唄いたいならラ#、女性でポル・メディオの4で唄いたければド#、という具合に予め調とカポタストの位置が分かっている場合に実際の音(調)を求める。
逆引き:例えばブレリアを男性がラ#の調で唄ってちょうど良ければポル・メディオの1、女性がド#の調で唄ってちょうど良ければポル・メディオの4、という具合に実際の音(調)から調とカポタストの位置を求める。
なお、ギターは曲種によっていろいろな調で演奏します。特に長調や短調は表に示した調以外でも演奏される場合があると思います。あくまでも目安なので、例えばガロティンが必ずD7/Gの調で演奏されるとは限りません。
2)音叉でラの音を拾い、自分の調を探す
まずは音叉の説明から。
音叉は楽器の調律に使います。
音叉の下の部分を持って二股の部分を膝などのちょっと硬いところにあてて振動させてからギターの表面版などに触れさせると音が出ます。
この音が440HzのAの音になるので、ギターの場合はこの音と5弦の倍音(ハーモニクス音)のAを合わせます。後は5弦の音を基準に他の弦の音を合わせます。
ま、今回は別にギターの調律が目的ではないので「あーそー」と思ってください。
音叉からラの音を拾う
唄のキーを決める場合は音叉だけあればできます。音叉を膝にあてて振動させたら以下の方法で音を確認します。
・音叉を歯でくわえる
・耳の近くの骨にあてる
・テーブルなどにあてる
すると頭のなかで(テーブルの場合は実際に)音がします。この音がラの音なので、これを基準にしてキーを決めます。
あとは、1)より目的の曲種と調、自分のカポタストの位置を探して、ラの音を基準にして任意の調を探してください。
やり方としては、例えばボクがアレグリアを唄いたいとします。
ボクはあらかじめ、長調(C/G7)で弾いたときに3がちょうど良いということを知っているので、表より実際の音がレ#であることが分かります。(順引き)
音叉よりラ音を拾って、そこからラ→シ→ド→レ→レ#と自分で声を出して変調する、といった具合です。
最後に注意点などを。
音感がないとできません
ある音を基準にして、そこから別の音を探す、という基本的なことができない人(いわゆる音痴の人)はできません。
つまり、普通に唄が唄える人は誰でもできます。
なお絶対音感がある人は音叉なんか必要ないですから、表を見てそのキーで唄えますね。
音階を正しく理解していること
あくまでも基音がドの長音階(つまりハ長調)でラを基準に音を探します。
ハ長調:ド→レ(全音)→ミ(全音)→ファ(半音)→ソ(全音)→ラ(全音)→シ(全音)→ド(半音)
音叉のラを基音にした長音階で変調するとおかしなことになります。
楽器をやったことがある人ならある程度分かると思いますが。
どんな状況で使うかというと
ボクは独りで唄の練習するときは必ず音叉で音をとります。あとは、サークルでギター伴奏がいないときにも使います。
スペイン人の唄い手もア・パロ・セコ(無伴奏)のブレリアや、マルティネーテを唄うときは横にいるギターに音を出してもらって、ちゃんと確認してから唄います。適当なキーで唄ってるわけではないですね。
なので、調とカポタストの関係を理解していれば音叉があれば音が取れますから、とても現実的な方法だと思っています。
ボクは少しギターをやっていたのでこんなことをやってますが、唄だけやっている人には分かりづらいと思います。ギターの人を捉まえて教えてもらうといいかもしれませんね。
文章で説明すると何だか難しそうですが、基本が分かればそれほど難解ではないと思いますよ。
この前夜に帰ってきたら外階段の壁にやもりがいた、かわいいよね。スペイン語ではサラマンケサ(salamanquesa)。サラマンダーの親戚みたいなものかな。

























